300字SS リモート会議の注意点 私は現代のニッポンを生きる忍者。狙った相手と親密になり、必要な情報を芋蔓式に手に入れる。 世の中は随分と変わった。 カフェや居酒屋で同僚と歓談する風を装っていた仲間や親方との情報交換も、今はリモートで行っている。 画面の向こうの親方は... 2021.03.06 300字SS小説
短編 執筆戦隊カケルンジャー ここに悩めるオンラインノベル愛読者が一人いる。私だ。 ノートパソコンにかじりつき、ブックマークのフォルダ『ラヴなサイト』に分類・最上位に登録し、尚かつ私の運営するラヴなファンタジー小説サイト『Wonder West Wind』のリンクペー... 2009.12.26 短編小説
小説 水切り 短い掛け声と共に腕をほとんど水平に振る。手に握られていた、平たい石が飛び出した。 ほとんど水平に飛んでいく石は、川面にぶつかると弾かれるようにして波紋だけを残し、さらに川面すれすれのところを跳んでいく。少し先で同じように波紋を描き、また跳... 2009.12.02 小説短編
小説 君と会う空の下 「今日未明から降り出した雨は、夜半まで降り続く見込みで――」 画面の向こうにいるお天気キャスターは、いつもながらの美しく楚々としたたたずまいで、憂鬱な今日の天気の行方を説明している。キャスターの爽やかな声は、暗いうちから音をたてて泣き出し... 2007.10.07 小説短編