新しいものは古いものの中に

 砂地に大小様々な石が転がっていた。たまに大きなものがあると思うと、それは遙か昔の人工物のなれの果て。周辺を掘れば、更なる人工物が見つかる。大概は瓦礫だが、たまに文字通り掘り出し物もある。
 たとえば、蓋を溶接した金属の小箱とか。
 ガナと二人で小躍りしながら、しかし慎重に蓋を開けた。中から出てきたのは、折り畳まれた紙だった。
「人間がどれだけ宇宙領域に広がろうと、結局いつまでも残るのはこういうもんだね」
 僕らが朽ちた植民星で探すのも、電子的なデータではない。
 畳まれた紙を広げて、ガナが息を飲んだ。
「見て、リヒャ」
 紙には数字だけが書いてあった。『当たり』だ。
 これはある座標。新たな冒険の始まりを告げる数字だ。

※299字
※毎月300字小説企画参加作品、第6回お題「折る」

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