300字SS

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最強の魔法使いの服

魔法使いが魔法を使うには、魔法が織り込まれた服が必要だ。使う魔法によって服は変わる。 だから師匠は、真夏でもたくさん重ね着をしている。快適に過ごせる魔法のかかった服も着ているから、暑くはないらしい。「だが、重ね着すればいいものでもない。魔法...
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貝に託す

あなたと同じ道を歩むことを選べなかった私の代わりに、この二枚貝の片割れを連れて行って下さい。 その片割れを、私も肌身離さず大事にします。 貝を耳に当てて、あなたの声を思い出します。あなたもきっとそうして下さい。 心はいつもあなたのそばに、あ...
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失われた火/日を求めて

黒くつるりとした水面に小さな波紋が生まれ、その中心から青く淡い光がゆっくりと現れる。光と波紋は見る間に数え切れないほど増え、湖が青く輝く。「綺麗……」「これが〈トゥレアの火〉だよ、ミラウ」 夕方になると餌を求めて飛び立つ小さな竜虫の群。その...
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川の主

夏休みは山奥 に住む祖父母に預けられ、飼い犬を連れてよく川へ散歩に行っていた。ある時、川の冷たい水を楽しんでいた犬が急に何かを追いかけ始めたので見てみると、一匹の黒い鯉が泳いでいた。頭に白く大きな斑点がある。犬を窘めると、鯉は川の深い方へ泳...
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カササギの橋渡し

見上げると数え切れない無数の星。明るさ様々に夜空を彩り、寄り集まってさながら川のようだ。なんと美しく流れる壮大な川だろう、と溜息がこぼれる。「明日も晴れそうでございますね、姫様」 侍女の言葉に、露台で空を見上げていた姫は嬉しそうに笑った。「...