SF

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22.冬将軍

 カーテンは閉め切ってあるけど、外はまだ明るいから室内はほんのり薄暗いだけだ。  外は――本当の『外』である地上は、今はもうすっかり寒いらしい。空は灰色でも、昼間は塵越しにわずかに日光が届くので、夜よりも寒さはましなんだとか。灰色の空が厚...
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21.ボジョレ・ヌーボー

 脚の長いグラスに、深い赤色の、それでいて透明感のある液体が注がれる。並んでいる同じグラスにも、その液体は注がれた。並々ではなく、半分よりも少ない。  赤い液体が入っていた樹脂製ボトルに栓をしてテーブルに置くと、彼は腕時計型の端末を見た。...
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20.橋の上

 人工太陽はすっかり赤くなっていて、天井の端っこにいた。もうすぐ日が沈む。  両親は門限にうるさくない方だが、それは事前に帰宅予定時間を伝えていてのこと。ボウリングで盛り上がり、二ゲームで終えるはずが五ゲームもしてしまったので、今は日没前...
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19.残光

 個室のスライド式のドアは全開になっていて、廊下からでも室内が見えるが、ベッドの周囲はカーテンが引かれていた。裾は床に届いていないので、ベッドの脚が見える。人の脚は見えない。見舞い客はなく、看護師の処置中でもないようだ。  入り口で一度声...
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18.毛糸

 寒冷化していても、地上には四季があるそうだ。十一月の下旬ともなると、冬が近付き寒さが増してくるという。地下都市では、年間を通して快適な気温になるように調整されているから、寒くなると言われてもぴんとこない。寒いと感じるのは熱が出たとか、体...
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