挑戦状の理由

小説

挑戦状の理由 第一話02

 見慣れたはずの街並みが、今日ばかりはいつもと違って見えた。初めて訪れた街を見るように、顔と共に視線があちこちにせわしなく動く。そんな彼女に、隣を歩くハールズが、穏やかな笑みを向けた。 「緊張してるみたいだね」  落ち着きのないエナマーリ...
小説

挑戦状の理由 第一話01

 現状では少し心許ない、と雇い主であるテギが云い出したのは、出発の三日前の夜だった。 「妙な魔物が出るらしいし。攻撃系魔術の得意な術師がいる方が、安全度は上がるわね」  テギの言葉に最初に同意したのは、魔術師であるキルテアだった。彼女は攻...
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